モノクロォム
ぱらりぱらり
ハーマイオニーがアルバムをめくっていく音が聞こえて、
傍らロンは適当にスナックをむしゃむしゃやりながら横目にそれを覗き見る。
とはいえアルバムの持ち主ことハリーは現、不在だ。
今まで両親の思い出とか一切持ち合わせていなかったらしいハリーだが、
優しい犬のオジ様だとか先生だとかの一声で大量の写真が集まってこれだけの分厚いアルバムが作られた、
んだとか何とか。
見てみりゃあその中には若かりし頃の、
悔しいが超がつくハンサムなシリウスのおっさんやら、今より健康的に見える甘い顔したルーピン先生やら、
どうにも男と思えない可愛い顔した少年やらハリー激似の悪そうな顔した父やら、
非常に見目よろしい4人がこれでもかという位に大量に写り込んでいる。
「おっ犬のシリウスのおっさん発見。犬姿だと老けないんだな」
「犬だって年は取るわよ。今度会った時よく見てみれば、犬でも白髪の一本も見つかるかもしれないわよ」
さらにめくって、よくよく見てけいば、
ふとカメラ目線が割合比で少ないと気付いて不自然だなと気付かされた。
とかくシリウスはやたら脱ぎ率が高い。さすが魔法界の写真は動くため自らシャツを脱ぎ捨てまくっていて、
ここまで多いと半分趣味なのかもしれないが二番目に多くハリ父も眩しいほどに上半身を曝していた。
ルーピン先生の方は頑なに脱いじゃいなかったけどもはだけてるショットがちらほらあってなんつーか、
アングルが…際どいとゆーか。
極めつけのように低角度から4人が納まった男子部屋のショットが出てロンは茶を噴出しかけた。
ベッドか?ベッドの下からなのかこれ?
いやこれ明らかに盗撮の類だろうっていうか撮った方の根性にいっそ感服だがこんだけ狙い撮られるこの4人もどんなだと。
いっそこの半端ない量はアイドルのグラビアかブロマイドの域じゃねーのと、
ロンが呆れ始めた頃ぱらりと捲くった先に赤髪と緑目の印象的な少女が中央に堂々君臨しているショットが
あらわれた。
思わずすげー美人とまじまじ見ていれば写真ごしに目が合ってさらりとウィンクされる。
不意に共通点を見出したわけじゃないが、ロンはあることに気付いて何とはなし言った。
「ハリーの母さんって、なんかどっかチョウ・チャンに似てねー?あのレイブンクローシーカーの」
途端ハーマイオニーの眉目がむっつり曇ったことに気付かなかったにぶちんのロンはなあ?と再度問いかける。
「そうねそうでしょーとも。チョウは美人でどうせ私とは大違いだって言いたいんでしょうとも」
「はっ?急に何言──」
じっとり睨まれてガタリと立ち上がるハーマイオニーの動作をぽかんと、
見送っていたロンだが流石に妙だと気付き始めた。
ハーマイオニーの様子がどうにも変だ言うなればなんだ、
しおらしい?
そう。それだ。たぶん。
「あーそうだな違うな。つーか大違い?ハーマイオニーはどっちかってーと最近越してきた
うちの近所のオバサンに似てるよお節介で図太くてうるさ、」
「ちょっと聞いてりゃ誰がお節介で図太くてうるさいオバサンに似てるですって」
じめじめしたオーラを醸して立ち去ろうとしていたハーマイオニーに、
追いつくように捲くし立てたロンは、
怒った顔で振り返ったハーマイオニーを見てにやりとした。
「いつもの調子に戻ったじゃん」
そこで何故かクッションを投げられなきゃいけないのは割りに合わないと思う訳だが。
私が親世代に抱いてるイメージがもうモロバレかと笑
ロンハだけど実はハリハ前提のつもりなんです(チョウが出てくるあたり)(…)